メタ認知の深層構造|「気づきに気づく」と“私”が薄れていく理由
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先日のことです。
その日の朝、私は少し焦っていました。
子どもが、まったく保育園の準備をしようとしなかったのです。
ごはんを出しても食べようとせず、着替えもせず、時間だけが過ぎていく。
私はだんだんと、イライラし始めていました。
「早くしてほしい」という焦りと苛立ちが、胸の奥で渦を巻き始めたそのとき・・
ふと気づいたのです。

「あ、いま、自分、イライラしているな」と。
これが、心理学【メタ認知】です。
自我の反応を俯瞰する、もう一人の“観察者の私”。
そして、私は心の中で、こう言いました。
「このまま感情に飲まれると悪循環になる。一旦、深呼吸して落ち着こう。大丈夫。まだ時間は十分にある。」
そうやって自分をコントロールしようとした、その瞬間。
ふと、もう一度気づいてしまったんです。
「あれ? いま私は、メタ認知が起動したことに、気づいたな」と。
つまり私は、「イライラしている自分」に気づいたあと・・
その**“気づきの働き”そのものに気づいた**のです。
順番に並べると──
ポイント
① 自我の私がイライラし始めた。
② その自我に、メタ認知の私が気づいた。
③ そしてさらに、「メタ認知が起動した」と気づいた。
観察者を観察している。
メタ認知をメタ認知している。
──ちょっと待って。
観察者を観察している“私”とは、一体誰なのだろう?
あなたはどう思いますか?

こんにちは。名無き仙人です。
名無き仙人【プロフィール】
【幸せな生き方】ブログ2010年から続いています。感謝。
第1章|「観察者の私」が観察される時に、起きること

誰でも、ふとした瞬間に「自分を客観視している」と感じることがありますよね。
たとえば、イライラしているときに、「あ、今ちょっと怒ってるな」って気づく。
これが、心理学【メタ認知】。
つまり、反応している自分と、それを見ているもう一人の自分。
でも──ここからが、ちょっと不思議なんです。
ある瞬間、ふと、こう思うことがあるんです。
「あれ? 今、私、メタ認知が起動したな」
そう、「観察している自分」を、さらに観察している。
これが起きると、意識がふわっと広がるような、時間が止まるような感覚になる人もいます。
このとき、脳の中では、“自分”という感覚を作り出している働きが、少し静まっている!と、脳科学では、言われています。
「私はこういう人間だ」とか、「私は今こう感じている」といった、“自分の物語”が、いったん休憩しているような状態。
だからこそ。
「観察者の私」すら、観察されてしまうと、“私”という中心点が、ふっと薄れてしまうんです。
貴方は、そんな感覚になったこと、ありますか?
「あ、今、冷静に自分を見てるな」
そして、その次に──
「その冷静さに気づいてる自分がいる」と感じた瞬間。
このとき、意識は“自分”の枠を超えて、もっと広い「気づきの流れ」と一体化し始めています。
体験としては、こんな感じで進みます。
ポイント
① 自我が反応する(イライラ・焦りなど)
② メタ認知が起動して、それを見ている
③ 「メタ認知(観察者)が起動してる」と気づく
④ 「観察者も現れては消える」と見抜く
⑤ 「私」という感覚が静まり、ただ気づきだけが残る
この⑤の状態──
「私がいないのに、気づきはある」
それが、全体意識とか、ワンネスと呼ばれる体験に近い状態です。
実際に、瞑想や深い自己観察を続けた人たちは、この状態を「広がった感覚」「境界が溶けた」と表現します。
それは、“自分が世界を見ている”のではなく・・
“世界が自分を通して自分自身を見ている”ような、不思議な感覚。
つまり──
「メタ認知が起動した」と気づいているとき、意識はすでに、自分自身を観察しています。
そのとき、自我のスイッチが一瞬オフになり、意識が全体にひらかれる。
言い換えれば・・
「観察者が起動していることを観察している」瞬間こそ・・
“私”という個を超えた意識そのものが、自分を見ている瞬間なのかもしれません。
第2章 体験としての理解 ― 気づきに気づく

静かに、呼吸してみましょう。
吸う息に気づき、吐く息に気づく。
そして、「気づいていること」に、さらに気づく。
では、やってみましょう。
まず「私は今、息を吸っている」と、自分自身に気づいてみてください。
これが、自分を客観視しているメタ認知の状態。
では、次に、こう言ってみましょう。
「あれ?私は今、メタ認知が起動しているよね?だから、【私は今、息を吸っている】と、自分自身を客観的に見れているわけで」
こう自問した瞬間、貴方のなかで、「観察者の私」すら、観察対象に入り始めます。
すると、その瞬間、“誰かが気づいている”という感覚は消え、ただ、「気づき」という透明な明晰さだけが残る。
それは、あなたという個人の体験ではなく、存在そのものの体験なのかもしれない。
宇宙が、あなたを通して、自らを体験している・・
第3章 体験談
「あれ? いま私は、メタ認知が起動したことに、気づいたよね」
その時、メタ認知すら、メタ認知している私が、いました。
え、ちょっと待って。じゃあ、【観察者の私】を、「観察してる私」って、誰?
演算処理能力が低い、私の脳は、この難しい問いに、プスンプスンと音を立てて、停止してしまったようで。
20秒くらい、思考が停止。
その間、まるで、自我が溶けていくかのように、小刻みに手足が震えていました。
私は、ぼ~っとする頭を、なんとか再起動させて、AIに、こうチャットしました。
「結局、【自我の私】だけでなく【観察者の私】すら、脳内で仮想的に立ち上がっている『仮構造』にすぎない。
だから、固定的な実在としての「私」は、どこにも実在していない。」
その回答を読みながら、私は、ふぅ~っと全身の力が抜けていくのを感じました。
あぁ、「私」という感覚は、結局、脳内で仮想的に立ち上がっている感覚に、すぎなかったのか。
私は、「私」という感覚は、絶対的で、永遠なものであって欲しい!と、心のどこかで願っていた。
で、そう願っていたのは、「自我の私」であり、自我の延長である「観察者の私」。
その全体構造が見えた時、私は、こう呟きました。
「そっか。私は、一生懸命に、コントロールしようと頑張っていたんだな」
客観的な物理現実のなかで、いい結果を出そうと、コントロールを頑張っていた私。
メタ認知を駆使して、自分のコントロールを、頑張っていた私。
で、それら「コントロールしようと頑張っていた私」は、脳内で仮想的に立ち上がっている仮構造だった。
そう、ただ、私という個体のなかで、そういった現象が、起きていただけだった。
そして、この現象は、他人達のなかでも、起きている現象であり・・
この世界は、自分含め、みんなの中で、ただ、そういった現象が起きている世界だったのかもしれない・・
貴方は、この世界は、どういう成り立ちなんだと思いますか?
第4章 宇宙的メタ認知 ― 宇宙が自分を観ている

観察者という概念さえ静かに消えていくとき、残るのはただ“気づきそのもの”。
そこでは、「私が気づいている」という文法構造が崩れ、“気づき”が、ただ“気づかれている”。
見る者も、見られるものもなく、気づきそのものが、自らを観察している。
それは、鏡の前にもう一枚の鏡を置くようなもの。
無限に映し出される像の中で、“私”という一点は、静かに消えていく。
この構造を、「宇宙的メタ認知」と呼んでみるのも、面白そうです。
そして興味深いことに、この発想は、近年の科学的パラダイムとも共鳴しています。
量子情報理論では、「観測が現実を形成する」という考え方が生まれました。
つまり、観測という行為こそが、宇宙を実在化させている。
この観点から見ると、「宇宙が自らを観ている」というのは、比喩ではなく、物理学的にもあり得る仮説なのです。
そう、あなたが「気づいている」と感じるその瞬間。
それは、“あなた”という個が気づいているのではなく・・
宇宙全体が、あなたという一点を通して、自分自身を観ているのかもしれない。
第5章 統合 ― 全体の自己認識
今ここに起きているすべて──感情、思考、感覚。
それらを見ている意識。
それを観察している意識。
そして、その構造に気づいている意識。
すべて、同じ“気づき”の中で起きています。
意識の科学でも、この“全体の自己認識”を説明しようとする理論があります。
そう、あなたという意識も、宇宙という巨大な情報システムの中で、自己を観察する一点として機能しているのかもしれない。
「自分」と「世界」という区別は、気づきが描いた一つの境界線にすぎない。
「あなたが気づいているとき、宇宙はあなたを通して、自分自身を思い出している。」
宇宙的メタ認知とは、宇宙が“あなた”という装置を通して、自らの存在を意識しているプロセス。
あなたは、その中心点として、今ここに存在しているのかもしれない・・
第6章 ラストメッセージ
メタ認知は、「自分の感情をコントロールする」ための心理的スキルとして始まります。
けれど、その旅の終点で、私たちは驚くべき真実に出会います。
「気づいている私」は、“私”ではなかった。
それは、最初からあなたの内側にあり、あなたを通してこの世界を観察していた“全体そのもの”。
“気づき”とは、あなたであり、あなたとは、宇宙そのもの。
──宇宙的メタ認知とは、宇宙があなたを通して、自らを観察している、その構造のこと。
「観るものも、観られるものもなく、ただ“気づき”がある。そこに帰るとき、人は、悟りと呼ぶ。」
さて、最後まで、ありがとうございました。
貴重なお時間をさいてご視聴下さり、感謝しています。
<名無き仙人>




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